「グランド・オールド・マン」シルエット
渋沢翁が北区でも縁が深く、またお札に起用されることから
最近ではホットな話題が多いですね。
そんな話題がある前から、
そして
いい店&老舗の会:クイズラリー – 東京北区渋沢栄一プロジェクト
では、グランドオールドマンシルエットクイズを行なってきました。
主催/タウン紙きたシティ 協賛/渋沢史料館
実際に等身大の渋沢翁のシルエットが老舗を移動しながらクイズをする。
(このシルエットはこの街を愛する店主たちが〝我が街の偉人・渋沢栄一〟と讃え、故郷の想いを送るシンボルです。)
という企画です。ぜひ、ご参加ください。
このシルエットの記念品もいろいろ出ています。
その銀製バッジのお手伝いを我が工房も携わらせて頂いております。
(c)タウン紙きたシティ/渋沢史料館
また、東京都北区渋沢栄一プロジェクトでも、いろいろなイベントが
開催されます。みなさん、お見逃しなく。
北の朱雀台湾へ 2/3 製作編
デザインの製作用型紙を製作後、
それに添い、東京マイスター二代目小島信重により
適所の厚さの違う地金を用意し糸鋸で丁寧に切り出します。
鳳凰は生き物なので、ピカピカよりも!と思い
金荒らしを施しました。
若干、膨らむところは打ち出し表現しました。
地金板も、肉付けを意識して、アールをつけているので
単なる銀の板の組み合わせではなく、より立体に見えるように手は抜いていません。
実際柔らかい造形に見えます。
組み立て前に、彩金師の狩野さんに〝金さし〟をご依頼。
金さしで、施された柔らかな金彩。
鳳凰らしくなりましたね!
羽部分は、本体に、カシメ留めします。
こうして、鳳凰は完成です。
またクリア塗装で錆止めを行いました。
次に記念プレートです。
北区の花である桜をモチーフにした銀のプレートを用意
文字彫りは彫り師に依頼し手彫りを施します。
<お気づきと思いますが、職人仕事は基本分業されています。>
さて、次は、桐箱です。
特注の桐箱を箱儀に依頼しました。
箱書きに関しましては、東十条で教室を行なっておられる
書家の日向先生にご依頼。
立派な書体で書いていただきました。
いよいよ、完成です!!
完成しましたものに、説明カードを製作し、同梱しました。
もちろん、翻訳が必要でした。
翻訳には、日台夜市委員会の李さんにご依頼し、ネイティヴな翻訳をお願いしました。
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北の朱雀台湾へ 1/3 試作編
去る初夏。
東京王子ロータリークラブの理事越野様よりのご依頼で
台湾のロータリークラブへの記念品をとご依頼を頂きました。
私が、北区伝統工芸保存会に属しておりますので
何か。北区の職人さんで製作したものを記念品にできなか?ということでした。
しばらく考えましたが、期日までにということもございましたので、
当方の銀細工でのご提案をさせていただきました。
色々と、日本的なものがいいのか?台湾的にもご理解いただけるものは?と考えました。
アジア圏では〝鳳凰〟は、共通的に神々しいものなのではないか?
また、古典風水的にも、北は、朱雀ともいい、東京都北区の意味も乗せて
力強く飛び立つ鳳凰をモチーフに選びました。
特注品ですし期日のこともあり、鋳物や金型での製作というのも時間も費用もかかりますので手作りでのお造りが可能で、あくまでモダンでシンプルで現代的な造形。
記念品としてであればやはり置きモノでと考えました。
まず、厚紙での試作を行いました。
ペーパーモデルは木工用ボンドで接着が可能ですが、
実際の銀製品では、鑞付けです。となると、早鑞、遅鑞、銀半田と
温度差を使っての回数(溶接)が限られてきます。
それらを考慮しながら試作しなければなりません。
特に、長い尾の付け根を如何にコンパクトかつ目立たなくまた広がるように尾のパーツを付けられる構造は矛盾がありましたが、克服しました。
かなり小さいパーツの中に、卓越した技術が必要でした。が、二代目の技術で可能にしました。
また、航空機で運ぶ際も、破損しないことなども考え抜き(梱包方法)ました。
こうした試作を行い、ケースの選択も行い、大きさなども考慮しながら、
鳳凰であり、朱雀であり、火の鳥であり東京都北区から台湾へ30周年を寿ぐ真心を
運ぶ存在としての造形をこころがけました。
目に見えないものを具現化するわけです。
試作段階で、越野様からのOK が出ました。
さあ、時間もないなかではありますが本製作に入りました。
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